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いももちはなぜ北海道の味?もち米の代わりがじゃがいもだった開拓の知恵【バター派vsごまダレ派】
ニュース・コラム2026-08-31

いももちはなぜ北海道の味?もち米の代わりがじゃがいもだった開拓の知恵【バター派vsごまダレ派】

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もちもちしているのに、もち米は入っていない。北海道の「いももち」は、じゃがいもと片栗粉——ほぼこの2つだけでできています。焼きたてにバターをのせるか、甘辛いタレにくぐらせるか。道民なら誰もが食べたことのある、素朴なおやつです。

ただ、あらためて考えると不思議です。なぜ「もち」なのに、じゃがいもなのか。答えは北海道の開拓の歴史そのものにあります。この記事では、農林水産省の郷土料理データベースで裏の取れた由来を軸に、いももちの正体と楽しみ方をまとめます。

いももちとは — じゃがいもと片栗粉だけでできている

作り方はシンプルで、蒸したじゃがいもをつぶし、片栗粉を加えて練り、まんじゅう状に整えて焼く。これだけです(農林水産省「うちの郷土料理」)。じゃがいものでんぷんと片栗粉が合わさって、もち米がなくても、もちのような粘りと弾力が生まれます。

呼び方は「いももち」のほか「いもだんご」とも。農林水産省の掲載名も「いももち/いもだんご」の併記で、同じ食べ物です。家や地域で呼び方が違うだけなので、道民同士でも「うちはいもだんごって呼んでた」という話になりがちです。

なぜ北海道の郷土料理なのか — 米が作れなかった土地の知恵

由来も農林水産省がはっきり書いています。稲作技術が未発達だった時代に、もち米の代わりに、豊富に生産されていたじゃがいもを使ったのが始まりです。

いまでこそ北海道は米どころですが、開拓期の北海道では稲作は簡単ではありませんでした。もちが食べたい。でも、もち米がない。それなら、あるものでつくろう——。いももちは、そういう発想から生まれた「米が作れなかった土地の知恵」です。

開拓者のエネルギー源から、子どものおやつへ

明治の開拓時代、いももちは開拓者の貴重なエネルギー源として重宝されました。戦中・戦後の食糧難の時期にも食べ継がれ、いまでは北海道の定番おやつとして定着しています(農林水産省)。

じゃがいもは通年手に入るため、いももちには「旬」がなく、一年中食べられるのも特徴です。腹持ちがよく、子どものおやつとして人気で、幅広い年齢層に親しまれています。かつての非常食的な存在が、そのままおやつとして生き残った、めずらしい経歴の食べ物です。

食べ方は家によって違う — バター派とごまダレ派

いももちの楽しいところは、食べ方が家庭ごとに割れていることです。焼きたてにバターをのせる派と、甘辛いごまダレに付ける派。農林水産省の解説にも「地域や家庭によって異なる」と明記されているくらいで、公式に割れていると認められた論争です。

ほかにも砂糖醤油、みたらし風のあん、チーズをのせる家など、バリエーションは家庭の数だけあります。道民の集まりで「いももちに何つける?」と聞くと、たいてい話が盛り上がります。

買って食べる — 土産店・サービスエリア・スーパー

自分で作らなくても、いももちは買えます。農林水産省によると、現在は土産店や高速道路のサービスエリア、飲食店で提供されているほか、スーパーには冷凍のいももちや「いももちの粉」も並んでいます。粉と水だけで作れる商品が普通にスーパーにあるのは、北海道ならではの光景です。

ドライブ中のおやつとしても優秀で、じゃがいも系の揚げおやつなら中山峠の名物「あげいも」も外せません(中山峠あげいもの記事)。コンビニ派には、北海道のソウルコンビニ・セイコーマートの惣菜コーナーをのぞくのも楽しいです(セイコーマートの記事)。

作るなら — 手順は4つだけ

レシピというほどのものではありません。①じゃがいもを蒸す(またはゆでる)→②熱いうちにつぶす→③片栗粉を加えて練る→④小判形にして焼く。フライパンにバターを溶かして焼けば、そのままバター派の完成です。

コツはひとつだけ。じゃがいもが冷めると片栗粉がなじみにくくなるので、熱いうちに手早く。あとは焦げ目がつくまで両面を焼けば失敗しません。

よくある質問

Q. いももちといもだんごは違うもの?

A. 同じものです。農林水産省の郷土料理データベースでも「いももち/いもだんご」と併記されています。呼び方が家や地域で違うだけです。

Q. もち米は入っていないの?

A. 北海道のいももちには入っていません。主材料はじゃがいもと片栗粉です。もち米の代わりにじゃがいもを使ったことが、そもそもの始まりです。

Q. いつの季節の食べ物?

A. 一年中です。じゃがいもが通年手に入るため季節を問わず作られ、食べられています。

Q. バターとごまダレ、どちらが正解?

A. 正解はありません。農林水産省も「地域や家庭によって異なる」としています。両方試して、あなたの家の正解を決めてください。

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出典・参考:農林水産省「うちの郷土料理」いももち/いもだんご(北海道)。北海道の食の由来シリーズは札幌スープカレーの記事もどうぞ。

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