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北海道のシカ事故は10月・11月に約4割が集中|最多は18〜20時、ぶつかった後にやること5つ【道警・令和7年統計】
カーライフの知識2026-09-11

北海道のシカ事故は10月・11月に約4割が集中|最多は18〜20時、ぶつかった後にやること5つ【道警・令和7年統計】

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北海道のシカが関係する事故は年6,705件、9年連続で最多を更新

北海道警察がまとめた「エゾシカが関係する交通事故の発生状況(令和7年中)」によると、2025年(令和7年)の発生件数は6,705件。前年より1,245件増えて9年連続で最多記録を更新し、調査を始めた2004年(平成16年)の約5.7倍になりました。2026年9月時点で公表されている最新の統計はこの令和7年分(2026年1月20日集計)です。

ひとつ注意したいのは、道警の資料に「交通事故件数は、全て鹿自体と衝突した交通事故件数ではありません。例えば、鹿を避けようとして交通事故を起こした場合も件数に含みます」と注記があることです。この記事でも「シカと衝突した件数」ではなく「シカが関係する事故」として数字を扱います。

いつ起きるか:10月・11月に約4割、時間帯は18〜20時が最多

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
件数2451542264244024384213886161,5311,206654

月別では10月が最も多く全体の22.8%、次いで11月が18.0%。2か月を足すと約4割(2,737件)になります。北海道(環境生活部)のページでも「年間発生件数の約41%が10月から11月にかけて発生」と案内されています。9月から件数が上がり始めます。

時間帯0〜22〜44〜66〜88〜1010〜1212〜1414〜1616〜1818〜2020〜2222〜24
件数2692794232721721411291891,5061,932891502

時間帯では18〜20時が全体の28.8%で最多、次いで16〜18時が22.5%。この4時間だけで年間の約半分を占めます。昼夜別では夜が6,672件(99.5%)、昼はわずか33件です。11月の札幌は16時台に日が沈むので、仕事帰りの17時に郊外の国道を走る時点で、もういちばん危ない時間帯です。

どこで起きるか:最多は札幌方面(41.6%)、道路は国道が6割

方面(道警の区分)件数割合
札幌方面2,79041.6%
釧路方面1,75126.1%
旭川方面1,27219.0%
北見方面5898.8%
函館方面3034.5%

「シカ事故は道東の話」というイメージがありますが、道警の方面別で最も多いのは札幌方面です。同じ資料の市町村別を見ると、苫小牧市が448件、千歳市が241件、札幌市南区が159件、北広島市が126件。札幌から南の国道36号や、支笏湖・定山渓方面の道を日常的に走る人ほど関係があります。

道路別では国道が4,040件(60.3%)、道道が1,803件(26.9%)で、高速道路等は232件にとどまります。天候別は曇りが44.0%、晴れが42.4%で、雨・雪・吹雪を合わせても1割強。悪天候の日ではなく、よく晴れた秋の夕方のいつもの国道で起きています。

北海道開発局の「エゾシカ衝突事故マップ」に載っている要注意区間

北海道開発局は国道の事故処理件数(令和2〜6年調べ、概ね10km区間ごと)を地図にした「エゾシカ衝突事故マップ」(令和7年度版)を公開しています。事故処理件数100件以上の「要注意区間」として載っているのは次の区間です。

  • 国道12号 神居古潭・春志内付近
  • 国道38号 滝里湖付近
  • 国道36号・234号・235号・276号 苫小牧およびその周辺地区
  • 国道240号 道東道阿寒IC付近
  • 国道272号 道東道釧路別保IC付近/別海町西春別
  • 国道44号 釧路町〜浜中町、根室市川口〜温根沼付近

人がけがをした7件のうち5件は「シカに驚いた車」の二次事故

6,705件のうち人身事故は7件で、死亡事故はありませんでした。その中身を道警の資料で見ると、シカに反応した車が起こした二次事故のほうが多いことが分かります。

  • 道路上のシカを見て減速した車に、後ろの車が追突(札幌方面・1月・16〜18時・国道)
  • 左から飛び出したシカに驚いて右に急ハンドルを切り、ガードレールに衝突(釧路方面・6月・6〜8時・国道)
  • シカと衝突して停止中の車に、後ろの車が追突(釧路方面・10月・18〜20時・国道)
  • 右から飛び出したシカと衝突し、そのシカを対向車線にはね飛ばして対向車に衝突させた(釧路方面・11月・18〜20時・国道)

7件のうち5件が「追突」か「急ハンドルによる自損」です。ここから出てくる結論は3つです。

  1. 急ハンドルを切らない。ブレーキで減速し、ハンドルはまっすぐを保つ。対向車線やガードレールに突っ込むほうが、シカにぶつかるより重い結果になっています
  2. 1頭見たら、次がいると考える。エゾシカは群れで動くため、1頭が渡り終えた直後に2頭目・3頭目が出てきます(北海道・開発局とも同じ注意を出しています)
  3. 止まるならハザードを点けて、後続に知らせる。けが人が出ているのは「止まった車」「減速した車」への追突です。減速するときからハザードを使ってください

夕方から夜に見つけるためのポイント

北海道のページと開発局のマップが挙げている習性は共通しています。夜間はヘッドライトが反射して目が光るので、路肩や林の中の小さな光の点を見逃さないこと。舗装路の上では動きが鈍く、車が近づいても逃げないことがあること。山間部で道路に黒いブレーキ痕があれば、シカが出た印かもしれないこと。夕方に早めにライトを点けるのは、自分が見るためでもあり、シカの目を光らせるためでもあります。

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ぶつかった後にやること5つ

1. 安全な場所に止めて、ハザードを点ける

まず自分の車が二次事故の原因にならないようにします。走れるなら路肩や待避所まで寄せてハザードを点灯。夜の国道では後続車から見えているとは限らないので、車外に出るときは対向車と後続車の両方を確かめてからにしてください。

2. 同乗者にけががないか確かめる

道路交通法第72条第1項は、交通事故が起きたときに運転者へ「直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない」と定めています。けが人がいれば119番が先です。

3. 警察に連絡する(自分の車が壊れた時点で報告義務がある)

相手が動物でも警察への連絡は必要です。道路交通法でいう「交通事故」は人の死傷だけでなく物の損壊を含みます。自分の車のバンパーやガードレールが壊れた時点で「物の損壊」が起きているので、同じ第72条第1項の後段にある警察への報告義務(日時・場所・損壊した物とその程度などを、直ちに最寄りの警察署の警察官に報告する)が生じます。報告を怠った場合の罰則も同法に定められています。

JAFも、野生動物との衝突は物損事故として扱われ、任意保険を使うときに交通事故証明が必要になるため、警察への連絡は必須だと案内しています。連絡先は110番で構いません。

4. シカには素手で触らない。高速道路なら #9910

JAFの案内では、動物が生きている場合は素手で触れずタオルや段ボールなどで保護して動物病院や保護施設へ(治療費はドライバー負担が基本)、死んでいる場合は素手で触れず交通の妨げにならないよう路肩へ移動させ、処理は道路管理者や自治体が行う、とされています。ただしエゾシカの雄は肩の高さが約1mあり、人の力で動かせる相手ではありません。無理に触らず、警察と道路管理者に場所を伝えるのが現実的です。高速道路や国道なら、道路緊急ダイヤル「#9910」(24時間・無料)で道路管理者につながります。

5. 保険会社とロードサービスに連絡する。無理に自走しない

自分の車の修理費は、任意保険の車両保険から支払われるのが基本です。自賠責保険は物損を補償しないので使えません。車両保険を使ったときの等級の扱いは契約内容によって違うので、使うかどうかは契約先に確認してから決めてください。修理費の目安として、北海道開発局のマップには、日本損害保険協会北海道支部調べの2024年度の車両保険金平均支払額が61.5万円と載っています。

直後は走れるように見えても、夜の郊外で止まってしまうと、それ自体が次の追突の原因になります。異音や水漏れ、ハンドルの違和感があれば、無理に走らずロードサービスを呼んでください。

よくある質問

Q. シカとぶつかっただけで、警察に届けないと違反になりますか?

自分の車やガードレールなど「物の損壊」が生じていれば、道路交通法第72条第1項の交通事故として警察への報告義務があります。届けなかった場合の罰則も同法に定められています。保険を使うにも交通事故証明が必要なので、110番に連絡してください。

Q. 修理費はいくらくらいかかりますか?

損傷の程度によりますが、北海道開発局の「エゾシカ衝突事故マップ」には、日本損害保険協会北海道支部調べの2024年度の車両保険金平均支払額として61.5万円が載っています。車両保険に入っていなければ自己負担になります。

Q. どの時間帯・時期を避ければいいですか?

道警の令和7年統計では、10月・11月で年間の約4割、16〜20時で約半分、昼夜別では99.5%が夜です。秋の夕方から夜に郊外の国道を走るときが、いちばん起きやすい条件です。

Q. 高速道路でシカを見つけたら、どこに連絡すればいいですか?

道路緊急ダイヤル「#9910」(24時間・無料)で道路管理者につながります。自分が衝突していなくても、道路上のシカや死骸を伝えることで後続車の二次事故を防げます。

まとめ

北海道でシカが関係する事故は、10月・11月の18〜20時に、晴れや曇りの日の国道で起きています。しかも最多は道東ではなく札幌方面です。見つけたら急ハンドルを切らずブレーキ、1頭見たら次を疑い、止まるならハザード。ぶつかったら、安全な場所に止めてけが人の確認、警察へ報告、シカには触らず、保険会社とロードサービスへ。この順番を覚えておくだけで、二次事故と自己負担の両方を減らせます。

秋の郊外ドライブ全般の注意点は 北海道ドライブ完全ガイド に、夜道のライトの選び方は 冬の北海道は夜が長い!吹雪・夜道に備えるヘッドライト強化ガイド にまとめています。

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公式情報:エゾシカが関係する交通事故の発生状況(令和7年中)|北海道警察(PDF)エゾシカとの交通事故防止について|北海道エゾシカ衝突事故マップ|北海道開発局野生動物と遭遇、衝突したら|JAF道路交通法|e-Gov法令検索

※ お出かけの前にご確認ください
掲載している内容は執筆時点(2026年9月)の情報です。統計の数字は北海道警察が2026年1月20日に集計した令和7年分、要注意区間は北海道開発局の令和7年度版マップに基づいていて、次の公表で変わることがあります。保険の補償内容や等級の扱いは契約によって異なるので、ご自身の契約先に確認してください。お出かけの前に、北海道警察・北海道開発局など公式サイトで最新の情報をご確認ください。

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