
札幌の日の入りは11月に16時台へ|秋からの「薄暮」に事故が集まる理由と、ライトを点ける時刻の目安
北海道の日没が早くなるのは「9月から」ではなく「10月から」
「北海道は日が沈むのが早い」とよく言われますが、9月のはじめはそうでもありません。国立天文台 暦計算室の2026年の値では、9月1日の日の入りは札幌が18:10、東京が18:09で、札幌のほうが1分遅いくらいです。
差がつくのは10月からです。10月1日は札幌17:17に対して東京17:26で9分早く、11月1日は札幌16:27に対して東京16:46で19分早くなります。11月30日の札幌の日の入りは16:01。9月1日から3か月で2時間9分早くなる計算です。
この記事では、札幌の日の入り時刻と、北海道警察が公表している薄暮時間帯の事故の数字を合わせて、「何時にライトを点けるか」を時刻で決める目安を整理します。数字はすべて2026年9月時点で公式ページから確かめたものです。
札幌の日の入り時刻(2026年9〜11月)
| 日付 | 札幌の日の入り | 東京の日の入り | 差 |
|---|---|---|---|
| 9月1日 | 18:10 | 18:09 | 札幌が1分遅い |
| 10月1日 | 17:17 | 17:26 | 札幌が9分早い |
| 10月15日 | 16:53 | 17:06 | 札幌が13分早い |
| 10月31日 | 16:29 | 16:47 | 札幌が18分早い |
| 11月1日 | 16:27 | 16:46 | 札幌が19分早い |
| 11月15日 | 16:11 | 16:35 | 札幌が24分早い |
| 11月30日 | 16:01 | 16:28 | 札幌が27分早い |
出典は国立天文台 暦計算室「日の出入り」の札幌(9月・10月・11月)と東京のページです。この表は札幌の値で、旭川・釧路・函館では数分から十数分ずれます。釧路は札幌よりさらに早く暗くなるので、道東の人は暦計算室で自分の街の値を見ておいてください。
見てほしいのは、10月1日の17:17から11月1日の16:27へ、1か月で50分早くなるところです。先月と同じ時刻に会社を出ただけで、帰り道の明るさは別物になっています。
薄暮時間帯とは、日の入りの前後1時間のこと
警察庁は「薄暮時間帯」を日の入り時刻の前後1時間と定めています。日の入り時刻は月日や都道府県で違うので、薄暮の時間帯も土地と季節でずれます。
警察庁が令和3年から令和7年の5年間の交通死亡事故を分析した結果では、日の入り時刻と重なる17時台から19時台に事故が多く、薄暮時間帯には自動車と歩行者が衝突する事故がもっとも多く、事故類型別では横断中が約8割、横断場所は横断歩道以外が約7割でした。理由は、周囲の視界が少しずつ悪くなり、お互いの発見が遅れたり、距離や速度が分かりにくくなるためです(警察庁「薄暮時間帯における交通事故防止」)。
北海道では10月の死亡・重傷事故の19.3%が薄暮時間帯
北海道警察本部交通企画課は、令和2年から令和6年の5年分の死亡・重傷事故(合計5,066件)を月別・時間帯別にまとめた資料を公表しています(薄暮時間帯(10〜12月)の交通事故実態について・令和7年10月1日付・PDF)。月ごとの件数と、そのうち薄暮時間帯に起きた割合は次のとおりです。
| 月 | 死亡・重傷事故(5年合計) | うち薄暮時間帯の割合 |
|---|---|---|
| 5月 | 377件 | 8.5%(1年で最低) |
| 9月 | 489件 | 15.5% |
| 10月 | 580件(1年で最多) | 19.3%(1年で最高) |
| 11月 | 531件 | 17.9% |
道警が資料の1枚目に書いている結論は次のとおりです。
- 死亡・重傷事故の件数は5月から10月にかけて増え、10月から薄暮時間帯の割合が上がる
- 7〜9月と比べて10〜12月は薄暮時間帯での発生が増え、特に16〜18時の増加が目立つ
- 日没後1時間の横断中歩行者の死亡・重傷事故は、7〜9月の22件に対して10〜12月は82件(約2.8倍)。横断歩道以外での横断では約6割(38件中22件)に歩行者側の法令違反があった
- 日没後1時間の自転車の死亡・重傷事故も19件から27件に増え、出会い頭が約6割(27件中15件)
5月は日が長く帰宅時間がまだ明るいので薄暮の割合が一番低く、10月は帰宅時間がちょうど日の入りと重なるので一番高い。数字がそのまま日の入り時刻を映しています。
起きているのは遠出ではなく「いつもの道」
同じ資料には、車対歩行者・自転車の死亡・重傷事故2,545件について、運転していた側の通行目的の内訳も載っています。通勤が621件(24%)、買い物が613件(24%)、業務が544件(21%)。3つで7割近くになり、ドライブは36件(1%)、観光・娯楽は90件(4%)です。通勤目的の時間帯別グラフでは、10〜12月の16〜18時が79件と、他の時間帯から突き出ています。
つまり秋の薄暮の事故は、毎日の通勤路と、夕方に買い物へ出る近所の道で起きています。もちろん札幌近郊の紅葉ドライブの帰りも暗くなるのは同じなので、戻る時間を組むときは下の表の時刻を頭に入れておいてください。
ライトを点ける時刻は「日の入りの1時間前」で決める
警察庁が呼びかけている対策は「前照灯の早め点灯」です。前が見えなくなってから点けるのではなく、薄暗くなる前から意識して点けて、自分の車がいることを周りに知らせる、という考え方です。
ただ「薄暗くなったら」では人によって判断がばらつきます。そこでホクドラでは、薄暮時間帯の定義から逆算して、札幌の日の入りの1時間前=薄暮の入り口を「ライトを点ける時刻」と決めることをすすめます。月の途中で日の入りが早まるので、期間内でいちばん早い日に合わせています。
| 期間 | 期間内で最も早い日の入り(札幌) | ライトを点ける目安 |
|---|---|---|
| 10月前半 | 16:53(10月15日) | 16時 |
| 10月後半 | 16:29(10月31日) | 15時30分 |
| 11月前半 | 16:11(11月15日) | 15時 |
| 11月後半 | 16:01(11月30日) | 15時 |
この時刻は警察庁や道警が示した基準ではなく、公式の定義から逆算したホクドラの目安です。「何分前に点ける」という公式の数字はありません。曇りや雨の日、山あいの道、ビルの谷間では、この時刻より早く暗くなります。
「16時にライト」は慣れないうちはかなり早く感じますが、10月後半は15時半に点けても日の入りまで1時間しかありません。オートライト付きの車でも点くタイミングはセンサーしだいなので、時計を見て自分で点ける習慣にしておくほうが確実です。ライトが暗い、片方切れている、レンズが黄ばんでいるという車は、冬の夜道に備えるヘッドライト強化ガイドで点検の順番をまとめています。
法律上の点灯義務は「日没時から」。早め点灯は義務ではなく呼びかけ
ここは正確に書いておきます。道路交通法第52条第1項は、車両等は夜間(日没時から日出時までの時間)に道路にあるときは前照灯・車幅灯・尾灯その他の灯火をつけなければならない、と定めています(e-Gov法令検索・道路交通法)。トンネルや濃霧など政令で定める場合は夜間以外でも同じです。
つまり法律上の義務は日没時からで、「日没の1時間前に点けないと違反」ではありません。早め点灯は警察庁が呼びかけている対策です。それでも点けたほうがいい理由は上の道警の数字のとおりで、日の入りの前後1時間は、事故の側から見ると「もう夜」です。
薄暮の事故で亡くなったり大けがをしているのは、多くが歩行者と自転車です。警察庁は歩行者と自転車利用者にも、明るい色の服を着る、反射材を付ける、自転車はライトを点ける、と呼びかけています。運転席から見ると、暗い服の歩行者は本当に直前まで見えません。家族が歩いて帰る家では、「横断歩道まで歩く」「反射材を付ける」も一緒に決めておく価値があります。
よくある質問
Q. 札幌の日の入りが16時台になるのはいつからですか?
国立天文台 暦計算室の2026年の値では、札幌の日の入りは10月16日に16:51となり、10月半ばから16時台に入ります。11月1日は16:27、11月30日は16:01です。12月の値は同じサイトの12月のページで確かめてください。
Q. ライトは何時に点ければいいですか?
公式に「何分前」という基準はありません。ホクドラの目安は、薄暮時間帯の定義(日の入りの前後1時間)から逆算して、札幌なら10月前半は16時、10月後半は15時半、11月は15時です。曇りや雨、山道ではさらに早めに点けてください。
Q. 明るいうちにライトを点けなくても違反にはなりませんか?
道路交通法第52条第1項の点灯義務は「日没時から日出時まで」なので、日没前に点けていないこと自体は違反ではありません。ただしトンネル内や濃霧など、政令で定める場合は昼間でも点灯が必要です。
Q. 旭川や釧路でも同じ時刻でいいですか?
この記事の時刻は札幌の値です。釧路は札幌より早く日が沈みます。国立天文台 暦計算室の「各地のこよみ」で自分の街を選ぶと同じ形式の表が出るので、そこから1時間前を計算してください。
まとめ
札幌の日の入りは9月1日の18:10から11月30日の16:01へ、3か月で2時間9分早くなり、東京との差は10月から開いて11月には19分になります。北海道警察の5年分の資料では、10月は死亡・重傷事故が1年で最も多く、そのうち薄暮時間帯が19.3%と最も高い。その7割近くは通勤・買い物・業務という毎日の移動です。
だから対策は「気をつける」ではなく、時刻で決めておく。札幌なら10月前半は16時、10月後半は15時半、11月は15時にライトを点ける。法律上の義務は日没時からですが、点けて損はありません。冬に向けた車の備え全体は冬の車準備完全ガイドにまとめています。
ライトが暗いと感じている人へ
早めに点けても、暗いハロゲンや黄ばんだレンズでは周りに気づいてもらいにくいことがあります。車検対応をうたう製品を中心に扱う、車用LED・HIDライトの専門店があります。バルブ交換を考えるときの参考にどうぞ:
SNSやYouTubeで話題の車用LED・HIDライト専門店【HID屋】![]()
公式情報:警察庁「薄暮時間帯における交通事故防止」/北海道警察「薄暮時間帯(10〜12月)の交通事故実態について」(PDF)/北海道警察本部交通部の公式X @HP_koutuu(北海道警察のSNS運用一覧に載っている公式アカウントです)
あわせて読みたい冬の北海道は夜が長い!吹雪・夜道に備えるヘッドライト強化ガイド
※ お出かけの前にご確認ください
掲載している内容は執筆時点の情報です(2026年9月)。日の入り時刻は国立天文台 暦計算室の2026年の札幌の値、事故の数字は警察庁と北海道警察の公表資料(令和7年10月1日付)に基づいています。ライトを点ける時刻は公式の基準ではなく、薄暮時間帯の定義から逆算した目安です。法令や公表資料は更新されることがあるので、最新の情報は各公式サイトで必ずご確認ください。




